実家のこと。
運営: エディット合同会社
https://jikkanokoto.com/超ニッチだけど、実は誰もが当事者になりうるテーマにフォーカス。
ANALYSIS
エディット合同会社の『実家のこと。』
多くの人にとって、過去現在未来で、関係したことがあったであろうテーマ「実家」。
このサイトを見た時、ポッと胸が暖かくなったり、ドキッとした面もあったり、多くの方が自分の実家に思いを馳せたのではないでしょうか。
親が元気なうちに、実家の片づけ・実家じまい・相続・介護を考える専門メディア。編集長の大井あゆみさんは、37歳のときに大分の両親を東京に呼び寄せて実家を手放した経験者。2020年にその体験を本にして、2024年にこのメディアを立ち上げた。この一人称の実体験が、一本の大きな芯を感じるメディア。
このメディアの何がすごいって、読者の定義だと思うんです。「いま本気で困っている人」だけじゃなくて、「まだ本気で困ってはいないけれど、心のどこかに引っかかっている人」。
介護や相続のメディアは他にもあるけれど、あれは全部「困ってから」の受け皿が多いと思うんです。が、この「実家のこと。」は、困りごとの前夜に立っているんですね。検索する言葉すらまだ持っていない不安に、先回りしてポッと火を灯して道筋を作っている。
「親の心配」「親と話す」「実家のこれから」。カテゴリが実務の手続きの分類じゃなくて、感情の分類で、読者の頭の中にある言葉のまま、カテゴリが切ってあるんですね。
メディアをしている方は、カテゴリづくりの難しさをすごくよくわかるかと思います。その中でこのカテゴリ分けがもつ意味よ。
一方で、中身はゆるくないんです。弁護士に相続の具体を聞く連載が続いていて、遺留分とは何か、仲のいい家族がなぜ絶縁するのか、というところまで実務に落ちていますね。当事者の一人称と専門家の連載の両輪。「読んで不安になる」ではなく「読んだら誰かと話したくなる」ところまで設計されているのがいいです。こんなテーマ、友達ともなかなか話せないですよ。
編集部メモ
ニッチなテーマを、当事者としての一人称の発信と専門家の連載の両輪で扱う。